ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

auの春機種発表

 auの春祭り終了。
 docomoもなかなかの内容だったけど、auもそれに勝るとも劣らない内容だったと個人的には思っている。
 3キャリアともマーケットの有料アプリ(日本円アプリに限る) をキャリアへの支払いで購入するなど、ベースとなるサービスはほぼ同等となってきたが、そこからどうキャリア色を出せるかが勝負。
 docomoが相変わらずガラケや他の通信事業とのサービス統合を目指して全体的な底上げを図ってきたのに対し、auは「WiMAX」「テザリング」 という通信方面で打ち出してきた。
 これには増大するパケット負荷を3G回線からWiMAXへ逃がすというお家事情(KDDIの3Gネット網はソフバンとは比較にならないものの、docomoほどのキャパシティがあるわけでもない) もあるものの、ユーザ視点から見れば次世代高速通信がスマホで使えるという脳天がシビれるサービス。HSDPA? Xi? お前らのいる場所はauはすでに通過している! と言い張れる。スマホ単体で高速(3.9G) 通信対応するのは今のところauだけだ。たぶん。docomoは冬あたりにXi端末が出てくると噂されているが、大幅に先んじたことになる。もっとも、3.5GのHSDPAあたりだとdocomoのXperia arcがやってくるはず(auが出す国内仕様arcはどうだか分からない)
 またテザリングだけならdocomoのOptimus Padが対応を明言しているが、如何せんWiMAXテザリングに比べるとFOMAのテザリングはアピールが弱く、auの「スマホでWiMAX通信できてテザリングもできるよ!」 のインパクトの前には吹き飛びそう。

 スマホ一機種、タブレット一機種のわりと寂しい春端末の発表だったが、auは冬春モデルとしてIS05やサムソン製の7インチタブレット(SMT-i9100。なんか空気だな、これ…) もまだ残っており、弾数としては十分な気がする(docomoもOptimus Chatが残ってはいるが、弱い弱すぎる)
 あと、今のところソフバンが空気だが、どうせまた何かやってくるんだろうという気はしている。ディズニーモバイルのアレだけではあるまいと。



○HTC EVO
 ISW11うんたらかんたら(ISW11HT) と長ったらしい型番がついているが、EVOの方が通りがよくて覚えやすいのでそちらで。アメリカではEVO 4Gとして販売されている。4Gと謳いつつ実際は3.9GのWiMAXだが、アチラ側では3Gよりちょっとでも速い通信規格に対応しているとなんでもかんでも4Gなので、こんな名称が定着。
 この春の目玉と言うべき端末で、4.3インチのディスプレイに1,500mAhのスマホとしては大型のバッテリを積み、OSはandroid2.2を搭載。何よりもWiMAXに対応しており、またテザリングも開放。最大8台の端末を接続可能。昨年アメリカで行われたGoogleのイベントでは来場者に無料で配られたことでも有名で、300万台販売のヒット商品である。基本スペックも1GHzのQSD8650に512MのRAMとそつなくまとまったハイスペック機種で、まさかこれを国内仕様ガラパロイド路線を打ち出していたauが引っ張ってくるとは思わなかった。
 スペックだけ見ていると夢のような端末だが、WiMAXのサービスについても「使った月は月額の通信費に+525円。使わなかったのなら課金ナシ」 という美味しいプランで、おいおいおいおい本気かよauしょうがねぇなぁもう買うか機種変かえへへへへとワクテカ間違いなし。

 ではあるのだが、いささか懸念がないわけでもない。
 EVOは昨年の夏に発表された端末。つまりほぼ一年前の機種となる。そのためSoCは第一世代のQualcomm製で、RAMもHTCのハイスペック機のトレンドになりつつある768Mではなく、512Mとなっている。それで何か困るのか、といえば、通常ならさして困るスペックではない。昨年の冬春端末として出た国内メーカ製androidはほとんどこのスペック(IS03とかREGZA Phoneとか) だし、それらよりもOSが新しい分動作は軽いくらいだろう。
 だがEVOはWiMAX通信を行う端末。ただでさえバリバリとバッテリを食うWiMAXを使うなら、なるべく省電力設計のハードを使いたい。例えばEVOと同じく大画面のDesire HDなどは第二世代SoCを用いており、バッテリ容量が従来機より小さいにも関わらず、同程度の使用時間と、より軽いレスポンスを実現している。またXperia arcを皮切りに、今後出てくるハイスペック端末はそのほとんどが第二世代SoCを積んでくると思われ、EVOの一世代前感は否めない。
 もうひとつの懸念が「WiMAX通信を行うと+525円」 システム。基本的にEVOは電波をWifi → WiMAX → 3G の順で探しにいくため、WiMAXがオンになっているとほぼ確実に525円は発生する。だが、525円に相当するほどWiMAXの恩恵を感じられるか? というのが問題。auの3Gエリアはdocomoほどとはいかないまでも十分に広く、また一度繋がってしまえば3キャリアの中ではもっとも高速といわれている。そういう状況でエリアが中途半端で525円余計に通信費がかかるWiMAXを使ってまでスマホでやりたいこととはなんだろう。
 恐らく三ヶ月も立てば、皆バッテリ対策と通信費対策でWiMAXをオフにしているのではないだろうか(オフにできるんだろか)。WiMAXのエリアぎりぎりで使う場合など、不安定な通信環境でバリバリバッテリを削り、これなら3Gの方が速かったと泣きながらWiMAXをオフにする姿が目に浮かぶ。
 また3Gの速度も、IS04などで採用されているマルチキャリア(下り3.1Mの搬送波を3本束ねて最大9.2M通信を行う方式。docomoやソフトバンクのHSDPA(7.2M) を上回る) ではなく、従来の3.1Mということで、実はこいつ通信が弱点なんじゃないか!? と思ってしまう。
 何が悔しいって、EVOでWiMAXを使うとISフラット+WiMAXの525円で確実にUQ WiMAXルータより通信費が高くつくということだ。WiMAXルータで安く抑えている人は躊躇しそう。
 まぁ従来の使い方でauの速度に不満がないなら問題ないし、大容量通信したい場合はWiMAX使えばいいだけなんだけど。でも月内に一度でもWiMAX使ったらその後はもうずっとWiMAXつけっぱだろうし、そうなるとバッテリはバリバリ削れる。予備バッテリやモバイルブースターの準備をしておくのが吉だろう。

 なんだか懸念のほうが長くなってしまったが、一世代前のSoCといえども普段使いには困らないハイスペック端末だし、OS2.3が来ればまだまだ先へ行けるはず。
 そして世界で活躍しているandroid界の雄であるHTCのグローバルモデルを引っ張ってきたことを評価したい。


○Motorola XOOM
 TBi11Mなんて型番誰が覚えるんだ。XOOMでいけXOOMで。
 WiFiとBluetoothのみの通信なので、別にKDDIじゃなくて家電量販店でフツーに売ってもいい気はするが、KDDIブランドとして取り扱うらしい。
 さて、スペックはといえばとかもうそんなことはどうでもよく、よくやった、よくぞMotorolaを連れてきた! かつて携帯電話市場で日本に乗り込み、「けっ、こんな特殊な仕様山盛りのケータイなんか付き合ってられっか」 と負け惜しみをいいつつノキアとともに撤退していったMotorolaだが、カオスなスマホ市場を好機と見て再びやってきてくれた。
 言うまでも無く、Motorolaはandroidスマホ拡張期と言って差し支えない今、カオスな市場をサムスンやHTCとともにリードしているスマホ界の雄。DroidシリーズやAtrixの発表を「ええなぁ」 と指をくわえて見ていた日本のandroid者たちにとって、Motorolaがやってきたというのはそれだけでスペシャルプレゼント。
 そしてXOOMといえばandroid3.0とともに発表されたベースモデル。docomoにOptimus PadがあればauにはXOOMありというところで、インパクトだけなら圧勝している。
 Optimus Padと比較すると、基本となるSoCやRAM容量は同じ。内蔵ストレージも同じ。サイズはOptimus Padが8.9インチと取り回しやすいサイズなのに比べ、XOOMは10.1インチと大型。その代わり解像度はXOOMの方が若干高い(OPの1280*768に対し、XOOMは1280*800)。またOptimus PadはSDカードスロットがない? が、XOOMは対応している。ただ、Optimus Padと違って自前で通信する手段がないので、ネットを楽しむためにはルータが必要。あぁ、EVOと一緒に買ってね! ってことかもしれないな! なるほど!
 ちょいと気になるのはバッテリ容量で、3,000mAhって本当かな。8.9インチのOptimus Padは6,400mAh。7インチのGalaxy Tabでも4,000mAh。iPadも6,000mAhオーバーだといわれている。いちおう連続稼働時間8~10時間となっているので、普段使いには困らなさそうだが… まぁWiFiのみなんだったらそんなものかもしれない。なんでKDDIは最初にWiFi版XOOMを持ってきたんだろう。そりゃ通信契約しなくていい分手は出しやすいけど。
 この先日本でも様々なメーカのタブレットが各キャリアからドカドカ出てくると思うが、とりあえずandroid3.0を使うんだったらXOOMでいいんじゃないかな。ただ、価格はiPad2より抑えて欲しいところだけど。そうでないと負けるぞ。いくらXOOMでも。


 docomoと比べると端末の魅力では勝るとも劣らないながら、それよりもKDDI/auの目指す方向がはっきりと見えたラインナップだった。
 Xperia arc、MEDIASに対してEVO。スペックは一世代前だが、WiMAXとテザリングというKDDIの強み(と台所事情) を抑えたスマホ。
 Optimus Padに対してXOOM。通信契約は不要ながら、androidタブレットのベースモデルを押さえ、今後のスマホも含めた展開が楽しみなMotorolaとのタッグ。
 やるなぁ、KDDI。

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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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