ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

Android機きたよ - ソニエリ魂のマルチタッチアップデート編 -

 1月19日のアップデートでXPERIAにマルチタッチ(正確にはピンチズームだが、今エントリではマルチタッチで統一) が実装された。
 他にはSPモード関連の修正がちょこちょことあったくらいなので、SPモードを契約していないmopera者などにとってはほぼマルチタッチのためのアップデートと言える。

 思えばXPERIAのマルチタッチについては延々と「ハード的に無理」「いやパネルは対応しているはず」 という論争が延々と繰り返され、マルチタッチができないことがそのままXPERIA叩きの材料に使われてきたりもした。
 そもそもOSのバージョンが1.6であったXPERIAにマルチタッチができないのは当たり前(マルチタッチはAndroid2.0から対応) であったのだが、同じ1.6のLYNX SH-10BやIS01が限定的にでもマルチタッチを搭載し、勝手にライバル関係に仕立て上げられたiPhoneはマルチタッチの軽快さを売りにしていた(でもマルチタッチの使い心地を訊いたiPhone者は、ほぼ全員が普段はその存在を忘れていたけど) こともあって、「マルチタッチがないなんて未来がないのと同じ」「タッチパネルの意味がない」 などとわけの分からんことを言われまくったりもしたものだった。彼らにとってスマホってマルチタッチをすることが目的のデバイスなのだろうかと怪しんだものである。最強モバイルである感圧パネルのWMを見ろよ。
 そしてソニエリの公式発表は「マルチタッチは対応不可能であり、対応の予定は無し。理由はデジタイザが対応していないため」 というもので、いくらパネルが対応できてもパネルへのタッチを検知するデジタイザが対応していないのでは、そりゃー無理とこの件には正式にケリがついた。マルチタッチ必要だよ派はXPERIAから離れるか、あるいは片手使いの道を極める道を選び、マルチタッチ信者は嘲笑し、そもそもマルチタッチってそんなに使う機能だっけというもっとも論(もっともすぎて誰も聞いてくれなかった) を展開していた者たちはフーンと聞き流すに留まった。

 時は流れてXPERIAのOSバージョンが2.1となった。世にはxScopeブラウザのピンズームなど快適なワンフィンガーズーム機能も登場し、そしてマルチタッチがなくても別に困らないことを50万ユーザが日々証明していた(とはいっても、ゲームするのにBダッシュや斜めジャンプできなくて不便だとか鍵盤アプリで和音が出せないだとかGoogleEarthで拡大したら最後縮小できないとか、そういうささやかな不満は日々口にされていた) 頃、ソニエリが突如「マルチタッチ、やりましょう」 と言い出した。いや本当にそういったのかどうかは定かではないけど。日々寄せられるお便りに「2.2へのアップデート頼む」 の次の次くらいに「マルチタッチ、ほしいです…」 があったんだろうか。
 一説にはOSのバージョンアップを2.1で打ち切ることへの不満逸らしだとか、いろいろ囁かれもしたが、XPERIAもカスタムロムが出回るようになっており、一番OSアップデートを要求する声のでかいGEEK層が2.2カスロムで遊び始めて声がやや小さくなっていたのは大きいだろう。
 そしてマイナス方向の囁きよりも「ハード的に不可能って言ってたのにいったいどうするつもりなんだ」「アプリで対応するらしい」「違う、タッチしたときの面積を測定して、それの変動を」「パネルは二点タッチを検知してるんだから、デジタイザのプログラムを弄れば」「お前ら知ったかぶりにはうんざりだ。そもそもiOSでは」「巣に帰れ!」 などと期待半分今更感半分といった、どちらかといえばプラス方向の囁きは次第に強まっていったが、それが1月19日にdocomoから配信されると発表されたのは1月18日。まさに電撃発表即電撃配信。今更マルチタッチなんぞいらねーとなぜか必死で一生懸命叫ぶ一部の者たちを除き、ユーザは19日のアップデートに殺到。配信時間が2時間あまり遅れるという、このやろう的な事態も相まってサーバの負荷はメガマックス。twitterのハッシュタグは他のどんなイベントよりも高速で流れ(さすがに2.1祭りには及ばなかったかな?)、そして配信開始して十数分後にはハッシュタグは驚きの報告で満ち溢れ、音速で各地のブログにレビューがアップされまくった。この辺、まだまだユーザ数がXPERIAには及ばない他機種にはないパワーである(というか他機種にはこんなに何度も大規模アップデート来ないし)
 すげー!とか神!とかなんだマルチタッチってこれのことか… とかそういう感嘆符交じりの感想は除いて総評すると、「予想以上にマルチタッチ」「NexusOne程度の動きはする」「けっこういろんなアプリで使える」「GoogleEarthで地球から遠ざかれたぜ。イスカンダルへ行こう」 とか、かなりしっかりとしたマルチタッチが実現されているようだ。
 と判断したのでアップデートしました(さすが俺汚い)
 で、まずドルフィンブラウザHDで適当なサイトを開いてずずいとピンチズーム。「おぉっ」 と声が思わず漏れた。普段GalaxyTabで細かいリンクを踏むときにピンチズームを使っているのでピンチズームの挙動には慣れているはずだが、XPERIAの4インチ画面で行うとまた印象が違う。そして挙動はTabとほぼ遜色なし。ふーむ。ADW.Launcherのホーム画面でピンチアウトすると画面が整列。うーむ。AngryBirdsの画面でピンチアウトするとするすると画面が縮小。えー。
 結論。
 やるじゃんソニエリ。
 ちょっと使った範囲ではほぼ問題ないし、ちょっと使う以上にマルチタッチを使うこともまずない(ゲームとかなら使うかしらん) ので、これはいいデキ。デジタイザというハード的に未対応の部分をソフトで対応しているので、ハードレベルで対応している他機種よりも劣る部分はあるはずなのだが、ちょっと使った範囲ではそれを感じさせない。どうやらGoogleの拡大縮小APIを使っているアプリなら問題なくマルチタッチが使えるようだ。さすがにGoogleMapなどではTabと比較すると動きのもたつきを感じたが、これはOSバージョンレベルでの差異なのかマルチタッチの実現方式によるものなのかは判断できない。GoogleMap5.0から導入された、二本指でフリックするとマップがチルトする機能も普通に使えた。マップの回転はできないが、コンパスモードは使えるので無問題。今まで一本指打法で培ったノウハウも無駄にはならないぜ。
 さらにタスクキルしてみると、明らかに開放されるメモリ容量が以前より増えている。メモリ使用量が減ったということは、品質改善も含まれていたようだ(キル直後の動きが若干鈍いので、アプリケーションの内部的なレベルが変わったのかもしれない。以前はキルされなかったタスクがキルされるレベルに変更されているとか)
 タッチしている指をクロスさせると軸が入れ替わるという欠点が報告されているが、これはNexusOneなどでも普通に起こるし、そもそもそんな操作を普段何に使うのか。ということで特に問題はなかろう。

 ということで、今回のマルチタッチ対応についてはかなり良かったのではないかと。rootが軒並み潰されたようだが、早くも再root奪取の方法が報告されているし、そもそもrootを開放するとかメーカやキャリアとしては有り得ない(文鎮化した端末を持ち込まれて困るのは彼らである。自己責任だと突っぱねまくれば確実にユーザは離れてしまうので、ある程度は対応せざるを得ない) ので、ここに文句を言う奴はちょっとおかしい。
 再root奪取が容易となれば、マルチタッチがなくとも困らない派も、別にアップデートで何かができなくなるわけではないので、躊躇う理由はない。

 今回のマルチタッチ対応が巷で言われているように、ソニエリの執念から来るものだというのはちょっと違うかなという気はする。これもソニエリのチャレンジの一環だったのではないか。
 XPERIAはソニエリにとってもはじめてのAndroid端末。何ができるのか、どこまでできるのか、何をすればよく、どこまでやればよいのか、を探っていた端末でもあるだろう(ソニエリの中の人たちもけっこう楽しんでやっていたのではないか) その意味で比較的余裕のあるハード設計を行い、目を引くデザインもウケて、50万という人柱(XPERIAは日本が最大手市場) を手に入れたことは幸運だった。もちろん50万という数からくるプレッシャーはあっただろうが、それを逃さなかったのも事実だし、そして次の端末に必要なノウハウを手に入れたことだろう。そもそも何度もあった機能改善アップデートも、「こういう機能が必要だ」「まだこれが足りなかった」 という要素を後から付加していったものであり、最初からある程度機能のバランスを取って出したSHARPのLYNXなどと比べると、発売直後の端末のデキには雲泥の差がある。
 これは早く出して後からパッチを当てていくか、じっくり作りこんでそれなりの端末に仕上げるかの差異だろうが、人柱端末としては前者の方がユーザの反応が見える分、良かったのではないか(そして後者の手段を取ったSHARPのLYNXは「作りこみすぎるとアップデートにかかる工数が厳しい」 という知見を得た) XPERIAで得られた技術と経験は次のXPERIA arcで活きると信じたい。動画で見た感じ、そうとう良い感じに仕上がってそうだし。
 ただし、真の意味でライバルがいなかったXPERIAと違い、arcにはライバルが盛りだくさん。話題とデザインだけでXPERIAのように50万売れるとは思えない。ソニエリの次の一手に期待しよう。

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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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