ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

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霧の街 第21話

 キルヒア神殿跡でピラトト写本を手に入れたあとはクエストの終了報告に娼婦街へ。
 ★が溜まってきているが、ミッションをこなしていないので経験点の清算の機会がない。なので、キーパーであるアリアドネからランダムミッションを請けることにした。
 目的地の場所にもよるけど、なるべく空白地も開けていく方針。
 これはレベルを抑えて難易度を低めに取っているうちに街を歩けるだけ歩いておき、後半のレベル上昇後のイベント数を抑えて事故率を減らすため。
 うっかり高レベルで空白地をオープンして固定イベントでモンスターランダムの戦闘が起こった場合、固定イベントのボスよりもランダムで出現する雑魚の方が強かったりする。

SSっぽいモノローグ⇒
ゲーム記録⇒



「何かいいことあったの?」

 アリアドネのところに顔を出すと、第一声でそう訊かれた。
 そんなにニコニコしてたんだろうかと思わず顔を押さえる。

「アッシュはいつも思い詰めた風っていうかなぁ。そんな感じに見えるから」

 手際よく淹れてくれたお茶の香りが心地いい。この街でこんなお茶を飲んでる浮民なんて、そうそういないんじゃないかな。

「あたしが頼む仕事、口では素直に引き受けても、いつも辛そうだしね… まぁ、あたしたちの狙いが蛮族勢力の駆逐なんだから、やってもらわないと困るんだけど、ね…」

 さすがによく見てるな、と思った。娼婦のグループを取り仕切り、月夜蜂なんて組織を切り盛りして蛮族たちに敵対するだけのことはある。
 アリアドネのことをたまに怖い、と感じるのは、その笑わない目と、観察する力だ。自分だって当事者なのに、他人事のように見ているような感じすらある。

「… 取引だし、そんなに気にすること、ないよ。それだけのことはやってもらうんだし、ってこれはアリアドネがあたしに言った言葉よね」

「そうだったかしら。まぁ無理しないでね、なんて言える立場ではないけれども、がんばって欲しいわ」

「ありがと。機嫌いいのは本当なの」

 あたしは荷物からピラトト写本を引っ張り出すと、事の顛末を話して聞かせた。
 アリアドネの感想は「神さまとかよくわからない」 とどうしようもない。とりあえずアリアドネに渡してもゴーストの遺志に報いることはできそうにないと心に刻む。

「あと、夢薬の販売委任状。はい、これ」

 あたしが委任状を差し出すと、アリアドネは少し驚いたようだった。

「ごめんなさい、正直、あなたにはまだ手に余るんじゃないかと思ってたけど… ありがとう。これで娼婦たちの麻薬の被害を減らせるわ」

 押し込み強盗みたいな仕事をやらせておいて、手に余るもないものだと思ったけど、口には出さない。
 出しはしないけど… ひとつ気になった。

「いつもそういう仕事の振り方してるの?」

「?」

「だって、できるかどうかも分からないような暗殺をさせて。そりゃできたら儲けものかもしれないけど、できなかったらその人死んじゃうかもしれない」

「あたしは、あの子たちの憎悪に行く先を与えているだけよ」

「ちょっと!」

 あたしは思わず立ち上がった。そんなあたしを宥めるかのように、アリアドネが立てた人差し指をゆっくりと左右に振る。

「憎悪は行き場を失って溜まっていくと、ろくなことにならないわ。あたしは行き場のない憎悪の進む道を示すことで、月夜蜂の首領なんてものをやってるの」

 その人差し指をゆっくりとあたしに向けて、首を傾げてみせる。

「あたし、あたしは違うよ。そんなのじゃ、いつまでも、殺して殺されてで、そんなのって…」

 うまく言葉にならない。あたしは奇麗事を言おうとしたわけじゃない。そうじゃないけど。

「その問いに完璧な答えを出せるのは、聖人か詐欺師だけじゃないかしらね。そうではない身としては、出せる範囲で答えを出すしかないのよ」

 結局、あたしは逃げるようにアリアドネのところを辞した。出る直前に次の任務を受け取る。

「鮮血城の暴れガーウィの破壊… なんだかことさらあてつけみたいな…」

 でもアリアドネの任務はいつもこんなものかもしれない。
 アリアドネのできるかどうかも分からないような、当たれば儲けものみたいな暗殺任務。あたしは生き残れるんだろうか。



 教えてもらった鮮血城へと歩いていると、路地を抜けたところで小さな行き止まりの広場に入り込んでしまった。
 広場には赤と黒と青の、三つの天幕が張られている。

「ここは…?」

 赤い天幕を覗くと、中はランプが吊るされていて明るかったけど、誰もいなかった。甘い香りが立ち込めていて、その香りを嗅いでいると頭がくらくらしてきたので、慌てて外に出る。
 今度は黒い天幕を覗くと、中に人影があった。一瞬人間かと思ったけど、ルーンフォークだ。はじめて見た。

「ディエゴでございます」「ダリオでございます」「ミナミハルオでございます、と続けたいところだけど…」
そのネタはもう使用されております』「ですよね」

 話を聞くと、ここは”魔神使い” なんて物騒な二つ名を持つザバールという商人のお店らしい。
 お金はいつの間にかかなり貯まっている。アリアドネとの取引がなければ、今すぐにでもオルゾゾの船に乗せてもらえるだけの金額がある。
 逆に言えば、オルゾゾの船にはアリアドネの紹介状で乗せてもらうことになっているので、お金の使い道は買い物でもするしかない。

「こちらでございます」

 会員になる旨を伝えると、青の天幕に案内された。中には黒い毛並みのタビットがいる。

「ようこそ。ボクがザバールだ。この霧の街一番の商人さ。ここで揃わないものはないっておーい聞いてるかい」

「え?」

 物珍しくて、つい辺りを見回してしまう。

「いや、いい。面倒だから前口上も何もなしだ。会員証に貯まったザバールポイントを使いたいときはここにおいで。あと、サカロスの酒薬っていうものを探している。見つけたらボクのところへ持って来てほしい。それだけだ。さぁ買い物を楽しんでいってくれ」

 会員証とザバールポイントについて説明を受けたあと、あたしは黒の天幕に舞い戻って商品を見て回った。
 知っているものから見たことも聞いたこともないようなものまで、ありとあらゆる武装に装飾品、魔法の道具などがところせましと並べられている。

 あたしの武装は袋小路長屋から持ち出してきたもので、かなりガタがきていた。鎧など、バラバラにされてヤムールに修繕してもらったことがあるほどだ。
 フレイルの錆びかかっている鎖を見ていると、その昔マリリンとかわした会話が甦る。

『あんた、力の使い方がうまいから、これとこれとこれから好きなの選べるよ。どれにする?』
『槍と… 剣と… これはなに? 棍棒? 鎖で繋がってる…』
『これはフレイルっていうの。威力はあるけど、使いにくいかな』
『… フレイルにする』
『まさかフレイルを選ぶとは思わなかったわ。ま、やってごらんなさい』

 どうしてフレイルを選んだのか、当時の自分はうまく答えられなかったけど、今なら言える。壁を壊したかったんだ。街の外に出たかった。
 だから壁を壊せるようなイメージがあるフレイルを選んだんだ。
 でも、いまのあたしの前に立ちはだかるのは壁だけじゃない。

「切り開かなきゃ。何が来ても…」

 一振りの剣の前であたしの足が止まった。

「これは…」

「お目が高い。それは魔法のロングソードでございます」「真語魔法及び操霊魔法の発動体も兼ねる優れものでございます」

 手に取ってみる。軽く振ってみると、わずかに剣に体が振り回された。

「少しだけ、重いかな…」

 いい剣だというのは見たときに分かった。惹き付けられたといってもいい。それだけに、あたしに合わないのが惜しかった。

「少々御費用がかかりますが、お客様に合わせてカスタマイズすることも可能でございます」

 あたしの悔しさを見透かしたように、ディエゴだかダリオだかミナミハルオだかが言った。



 3時間後、あたしは真新しい装備に身を包んで鮮血城を目指した。



 アリアドネからはランダムミッション「魔物の討伐」 を受注。
 結果として討伐対象が娼婦街から東へ二つ目の空白地に置かれた。この地点へ鮮血城をプロット。
 そして鮮血城へ向かうために間にある空白地に踏み出すと、「三色の天幕」 がプロットされた。
 最初にふらふらと赤い天幕へ入ったのは、入る天幕をランダムで選んだから。この赤の天幕、とんでもないトラップなのでできれば入りたくはなかったが、ダイスが入れというのだからしょうがない。
 甘い香りは抵抗に失敗すると眠ってしまう効果があるが、アッシュの生命力は標準よりもボーナスが2点高いので、運命変転もあわせて考えるとこの抵抗は100%成功する。だが肝は冷えた。
 そしてこのパラグラフは待ちに待った装備品が買えるパラグラフ。今まで食料や松明などの消耗品しか購入していなかったので、お金は有り余っている。
 アッシュ強化プランに従って以下の買い物を行った。

ぽんこつソフトレザーを売却
ぽんこつフレイルを売却
猟犬の鼻を売却
仕立てのいいドレスを売却
バックラー、ソフトレザーを購入
怪力の腕輪、宗匠の腕輪を購入
魔法のロングソード発動体仕様カスタムを購入

 これにより命中が+2、追加ダメージが+2、回避が+1、防護点が+1という、レベルが一つ半くらい上がったんじゃないかというくらいのパワーアップを果たす。
 ご機嫌でガーウィ退治へ向かう。


< 第21話 結果 >


・★★★★獲得
・ランダムミッション「魔物の討伐」 を受注。
・ザバールクエスト1「サカロスの酒薬入手」 を受注。
・ザバール商会の会員証を購入。



(A-1) (B-1) (血染壁) (D-1) (E-1) (F-1)
(A-2) (B-2) (娼婦街) (三色幕) (E-2) (F-2)
(A-3) (B-3) ( キルヒア ) ( 牧場 ) (追剥路) (F-3)
( 港 ) (B-4) (麻薬窟) (翡翠搭) (帰らず) (叫び門)
( シェス湖) (B-5) (ヤム酒場) (路地裏) (袋長屋) (処刑場)
( シェス湖) (泉広場) (灼熱踊) (荒庭園) (黒の丘) (F-6)
( シェス湖) (B-7) (C-7) (明灯館) (E-7) (F-7)


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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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