ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

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霧の街 第19話

 トホテル救出作戦のための目的地である処刑場が、よりにもよって袋小路長屋の隣に配置されたため、移動は

 追い剥ぎ小路 → 袋小路長屋 → 処刑場

 と非常に楽。
 今後は追い剥ぎ小路と袋小路長屋を拠点にして街の東側を回っていくことになると思うが、追い剥ぎ小路と袋小路長屋の間が1tbで移動できるため、移動の際の危険が一手無くなるというのは大きい。
 逆にいうと拠点が固まっているため、空白地の遠出の際は拠点パラグラフが出る確率が減っているということで、移動計画は慎重に立てる必要がある。

 さておいて、早速処刑場に顔を出すと蛮族に絡まれる(ミッションイベント)
 身に付けているものを全て脱げばアイテム一つで許してくれると書いてあるが、これは装備を外せということなのかすっぽんぽんになれということなのか。判断に迷ったので反抗した。たぶんすっぽんぽんの方かなぁ。
 絡んできたのは珍しくインビジブルビーストだったが、性能的にはレッサーボガードなので透明化が解けるのを待って落ち着いて攻撃。
 なぜか牽制攻撃を使っているのにサッパリ当たらず、7Rくらい粘られたがダメージそのものは無し。
SSっぽいモノローグ⇒
ゲーム記録⇒



 ようやくインビジブルビーストを叩き伏せ、一息ついた。
 肩口を掴まれて振りほどいたときに、大きく服が裂けてしまってるけれども、怪我はない。でもせっかくアリアドネのところでもらった新しい服だったのに。
 思わず眉根が寄るのが自分でも分かる。溜息をついていると、処刑場に紛れ込んでいる風の旅団の一人があたしのところへ寄ってきた。

「おい、しばらくここを離れた方がいいぜ」

 すれ違い様に囁くと、そのまま離れていく。
 ふと見回すと、周囲の蛮族たちが険悪な雰囲気でこちらを睨みつけていた。
 ちょっかいをかけてきたのは蛮族の方だけど、言い訳は通じそうに無い。あたしは足早にその場を離れた。

 処刑場から南に歩いてくると、崩れた廃墟に出た。
 キルヒア神殿跡と似たような雰囲気だったから、そこが破壊された神殿跡なんだろうと見当をつける。
 ふと、キルヒア神殿跡のように地下室がないかと思い立って調べてみる。ひょっとしたらここにも当時のゴーストがいたりして、話ができるかもしれない。
 探し回ると、ほどなく瓦礫の下に地下へ続く階段が見つかった。

「ほらね」

 予想が当たるとなんとなく嬉しい。何がほらねなのか分からないけど、あたしはひとりごちると、松明に火を灯した。
 地下室にはたくさんの人骨が散らばっていた。焼け焦げた骨も多く見える。キルヒア神殿跡の地下室のように隠されていたわけじゃないから、本当にただの地下室で、蛮族たちに追い詰められた人がここで亡くなったのかもしれない。

 ふと、何かが動いたような気がした。
 松明を向けると、今、まさにあたしに向かって飛び掛ってきそうなモンスター―― グールがいた。

「う、うわわわ」

 咄嗟に足元にあったものをグールの顔に蹴り上げる。グールの爪が勢いよく空を切った。たぶん、蹴り上げたのは骨だと思うけど、もう亡くなってからそうとう経ってるだろうし、緊急事態ってことで勘弁してほしい。
 グールは腐敗した死体を食らう。けどここにはそんなものはなさそう。ということで、大変おなかが空いてそうだった。両手の爪を閃かせて、ものすごい勢いで攻めてくる。
 足元が骨だらけで動き辛い上に、松明の灯りしかないので周囲が見えにくい。だけどここで全力を振り絞って戦ったら、トホテルさんの救出で何もできなくなってしまう。
 ごちゃごちゃ悩んでたら、足ががっちりと何かに挟まってしまった。

「!」

 動きが止まったあたしがグールを見逃すわけが無い。一気にラッシュを仕掛けてくる。
 足を止めたまま何発かは受け流したけど、防戦一方のまま凌ぎきれるような相手でもなかった。肩口を爪で抉られ、脚に爪を突き立てられる。
 グールの表情なんてものは分からないけれど、ニヤリと笑ったような気がした。
 グールの爪には強力な麻痺毒がある。これにやられると動きが鈍くなって、また爪にやられる。そして最後には殺されてしまう。グールの必勝パターンだった。

「まぁ、もっとも」

 突き立てられた爪ごとグールの手を押さえて動きを封じる。

「あたし、何かに中ったことってないのよね!」

 さらにグールが爪を押し込もうとしてきたが、構わずグールの頭を叩き割った。
 動かなくなったグールを横目に、傷口を水で洗い流して、服を裂いて作った布で縛る。幸い、毒は効果を表さなかった。自分で言ったことだけど、自分の頑丈さに妙な感心をしてしまう。でもアリアドネにもらったばかりの服はあっという間にボロボロだった。

「アリアドネくらい綺麗だったら、せくしーとかって言うのかもしれないけど…」

 次は予備の服ももらっておこうと心に決める。

 さして広くも無い地下室を探索すると、隠し扉があった。仕掛けられていた罠を外して開けてみると、通路が続いていて、その先は小さな物置のようになっている。その隅でガラクタに埋もれていた衣装箱から仕立てのいいドレスが見つかった。
 いつごろのものか分からないけど、今でも価値は十分にありそう。

「これを着て、パーティーにでも行く予定だったのかな…」

 蛮族たちの襲撃の前に潰えた想いがここにある。けど、今さらそんなことは言ってもしょうがない。

「アリアドネに服代ってことで渡そうかな―― あれ?」

 衣装箱の底で何かが光った。
 拾い上げてみると小さな金属製のプレートで、魔動機文明語で何か刻まれている。

「ふたつ目の開閉コード:951? なんのことだろ」

 それ以上は何も書いていない。衣装箱にも、この物置にも、関連してそうなものは見つからなかった。
 いつか分かる日もくるかもしれないから、持っていく事にする。

 外に出ると、けっこう時間が過ぎていた。
 トホテルさんの処刑に間に合いませんでした、ではシャレにもならない。そろそろほとぼりも冷めた頃かもしれないから、処刑場へと急ぐ。


 処刑場の大櫓ではすでに処刑の段取りが進行していた。
 あたしが刑場に入ると同時に銅鑼が鳴り、櫓の周りにひしめく蛮族や奴隷たちが一斉に櫓を見上げる。
 櫓へと渡された橋を、3人の蛮族と一人の初老の人間が渡り始めていた。

 櫓の頂上で、蛮族が初老の人間の罪状を大声で読み上げる。

「こやつは”海風の” トホテル! 風の旅団と名乗る不逞の輩どもの首魁である! これは見せしめだ! 我らイグニスの同朋に逆らうとどうなるか、目に焼き付けるがいい!」

 口上を述べたのと別の蛮族が、手元でぐるぐるとハンドルを回すと、先端で風車のような刃が回る、凶悪そうな武器を掲げた。

「この高枝切殺人風車で腹を裂き、はらわたを抉り出す!」

 大きく群集がどよめいた。
 蛮族が二人がかりで高枝切殺人風車とやらをギュルギュル回し始める。

「殺せ! 殺せ!」

 その余りにも凶悪そうな見た目に、群集の興奮度合いもすごかった。ていうかまずあたしが目をそらせない。何あれ。誰が考えたのあんなの。ばかじゃないの。その行動力分けてほしい。
 そんな中、必死でハンドルを回している蛮族に空気を読まない矢が突き立った。
 あちこちで人間やエルフ、ドワーフたちが手近な蛮族に殴りかかり始める。魔法の閃光がそこかしこで炸裂した。

「あぶねー、思わずそのまま処刑を見守るところだったよ」
「あれはねーよな。見たくなるって」
「”雪風” は伊達じゃないぜ。空気なんて読まねぇ」

 高いところに現れて5人でポーズを決めつつ風の旅団参上と見得を切っている人たちもいる。
 あたしも働かなきゃ。風の旅団の人に襲い掛かっていた蛮族を、後ろから殴りつけて昏倒させる。
 感謝してくれるのはいいけど、親指を立てて「助かった!」 とか大声で言わないでほしい。目立たないのがあたしのとりえなのに。
 集まってきた蛮族を相手に戦っていると、「引き上げだ!」 とどこかで声が上がった。見上げると、すでに櫓の上にトホテルさんの姿はない。助け出されたようだ。
 風の旅団は、まさに風のように刑場から撤退していった。うっかり見送りそうになったけど、あたしもなんとかついていく。


 その夜は袋小路長屋に身を潜め、翌日あたしは追い剥ぎ小路へ顔を出した。
 なんだか猪に乗って顔を黒く塗った人がすごい勢いですれ違っていったけど、あれはなんなんだろう。

「あぁ、彼は真の勇者らしい」

「へぇー?」

「暫定真の勇者っぽいかもしれない(仮) って二つ名を名乗っていたような」

「名誉点は差し引きゼロってところかしら」

 顔見知りになった旅団員に挨拶してル=ロウド神殿へ出向く。
 セイラと、昨日櫓の上で見た顔が出迎えてくれた。

「君がアッシュか。助かったよ。礼を言う」

「いえ… はじめまして。あなたがトホテル?」

 正直言って高枝切殺人風車のインパクトで顔を忘れかけていた。

「あぁ。風の旅団の団長、ってことになってるよ。本職は神官だ」

 握手した手は傷だらけだった。手だけじゃない、腕も、そして顔も。歴戦の傷もあるのだろうけど、凄惨な拷問を受けたんだとすぐに分かるようなものまである。

「さっそくだが、君はこの街から出たいそうだね。港に現れる”碧鱗の虐殺者” のことは知っているかい?」

「あ、はい。オルゾゾですね?」

「そうだ。金さえ払えば手を貸してくれるだろう。もし、君が我らに手を貸してくれるなら、その資金を提供してもいい」

 アリアドネと同じ条件。

「参考までに、どういったことをお手伝いすれば?」

「我々は蛮族に抵抗する組織だ。そのために必要なのは、何よりも情報だ。情報収集や探索任務が多くなると思う」

 悪い話じゃないと思った。アリアドネと違って、暗殺のような任務はなさそう。何よりこの街を脱出するアテがアリアドネ以外にもできる。

「うん、それなら。協力します。まずは何をすればいいですか?」

「ありがたい。じゃあまずは叫びの門へ行って、現地の旅団員と交代して監視任務を一日の間たのむ。翌日には交代員を送るから戻ってきてくれ」

 トホテルさんは無駄な話をしなかった。すぐに実務的な話題になる。温厚そうに見えるけど、まがりなりにも抵抗組織を切り回しているわけだから、キレ者なのかもしれない。

「それと、我々と同じく抵抗組織の月夜蜂に接触して拠点と首領の正体を突き止めて欲しい。連携が取れればやりやすくなる」

「それでしたら…」

 あたしは蜂の刺繍の入ったハンカチを見せた。

「あたしが月夜蜂の一員、です」

 傍らのセイラが大きく息を呑んだ。あたしが言ってないのが悪いんだけど。でもセイラの面目が潰れたかもしれない。ちょっと失敗したかな…

「拠点は娼婦街。首領は”月の娘” アリアドネ。これでいいですか?」

「助かる。礼を言うよ。今後ここに来た時は声をかけてくれたら宿泊の場所を提供する。これからよろしく頼むよ」

 今後の事を少し打ち合わせて、あたしは昼前にはル=ロウド神殿を後にした。
 何かが大きく動き始めてきた気がする。そんな気分だった。



 グール戦の出目は酷いもんだった。楽に勝てるはずだったが、うっかり先制を取られた上に回避で1ゾロを連発。

1R:攻撃をかわす。シャドウボディ使用(HP:33 MP:26)
2R:攻撃をかわす。魔力撃を外す。
3R:回避を一発1ゾロ(HP:27 MP:26) 毒には抵抗。反撃の魔力撃はスカ。
4R:普通に回避を一回失敗(HP:20 MP:26) 毒には抵抗。牽制攻撃がスカ。
5R:攻撃をかわす。牽制攻撃を当てて8点ダメージ。
6R:回避1ゾロ(HP:17 MP:26) 毒には抵抗。魔力撃がクリティカルして24点で粉砕。

 激戦と言って過言ではない。
 処刑場に戻ったときの相手はまたしてもインビジブルビーストで、こちらは楽勝。
 無事にトホテルを救出し、会いに行く。
 キーパーはアリアドネのまま変更なし。旅団ルートの道を開くに留めた。


< 第19話 結果 >


・★★★獲得
・固定ミッション「トホテル救出作戦」 完了。報酬500ガメルを獲得。
・戦利品:「透明石」、「グールエキス」

清算
・経験点:790点
・戦利品:220G
成長:筋力

・旅団のクエスト1「叫びの門での情報収集」を受注
・旅団のクエスト2「月夜蜂の探索」を受注、完了。報酬1000ガメルを獲得。+★



(A-1) (B-1) (血染壁) (D-1) (E-1) (F-1)
(A-2) (B-2) (娼婦街) (D-2) (E-2) (F-2)
(A-3) (B-3) ( キルヒア ) (D-3) (追剥路) (F-3)
( 港 ) (B-4) (麻薬窟) (翡翠搭) (帰らず) (叫び門)
( シェス湖) (B-5) (ヤム酒場) (路地裏) (袋長屋) (処刑場)
( シェス湖) (泉広場) (灼熱踊) (荒庭園) (黒の丘) (F-6)
( シェス湖) (B-7) (C-7) (明灯館) (E-7) (F-7)


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コメント

トホテル神官(ヴィジュアル)に関してのコメントアッシュは辛く言わなかったですねw
服がだめになりまくってもドレスは着ようとは思はないとはw(動きにくくはなるからでしょうけど。)まさかあの猪に乗った勇者まで登場させるとはおもいませんでしたよ。これからも楽しみです。

アッシュは自分がみすぼらしい恰好をしているので、人の見た目にとやかく言えないとか、そういう卑屈さがありますね。
ドレスを着るという発想はなかったなぁw

猪の男は是非登場させようと思ってました。
向こうの進みが早いのでチラ見だけですけど、また機会があれば是非。

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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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