ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

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北の大地より愛を込めて(非遊戯会ネタ)

 世界最高のロケット打ち上げの実績を持つ国はどこかご存知だろうか。
 多くの太陽系内外への探査機を独力で打ち上げ、国際宇宙ステーションに多額の出資を行い、スペースシャトルを擁するNASAか。欧州が技術と資金を持ち寄り、商業ベースナンバーワンシェアを誇るアリアンロケットを擁するESAか。
 答えはロシア。
 一時の深刻な経済危機を脱し、ロケットの打ち上げ回数は年々延びている。  ロシアといえばなんといってもソユーズロケット。ケロシンと液体酸素を用いる液体燃料エンジンで、その燃焼効率は世界最高。ソ連崩壊時に日本でもソユーズの液体燃料エンジンを購入する計画があり、科学技術庁はOKを出したが大蔵省がうんと言わなかったため、購入できなかったというオチがある。ガッデム。アホめ。ESAやNASAはこのときロシアのあらゆる技術を買い叩き、自国の技術に加えているというのに。
 ソユーズロケットの歴史は古く、とっくに減価償却も終わっている。外貨がほしいロシアは、近年ソユーズを丸ごと売りに出し、ESAがこれを買い取った。
 ESAは南米ギニアにロケットの射場を持っているが、今はここからロシア製のソユーズが打ち上がる時代なのだ。
 また、外貨獲得に貪欲なロシアは潜水艦から発射する大陸間弾道弾でそのまま衛星を打ち上げるサービスも行っている。
 考えてみればクソ重い核弾頭を搭載して自力で大気圏突破できる大陸間弾道弾。小型衛星の打ち上げなどわけはない。

「たしかに誰も考え付かなかった面白いサービスだが、ICBMの数には限りがあるのでは」(記者質問)

「そうだね。でも大丈夫だよ。あと2万発あるし」(ロシア宇宙広報)

 お前ら何回地球人類を破滅させる気だった。
 まぁ、軍が維持できなくなった金食い虫のICBMで金が取れるわけだから、まさに金の成る木。プラス収支になるとは思えないが、そのまま解体するだけだと余計に金がかかる(というか、ロシアにはミサイルを解体するだけの金もなかった) という大逆転。アホかと言っていいのかスゲェと言っていいのか悩む。

 ロシアはロケットに対する扱いもすごい。
 水平に組み立てたロケットはそのまま列車に積まれ、遠距離をガタゴトと走った後に射場の倉庫に到着すると、ホイッと立てられる。そして土足の現場作業員がそのままロケットに入り込んで作業したりする。
 これが日本ならどうか。
 射場近くに置かれた組み立て塔でロケットは垂直に組み上げられ、可能な限り震動を抑えた巨大運搬車でゆっくりと射場にロケットを運ぶ。作業員は全身を特殊な作業服で包み、埃を出さないようになっている。
 世界の主流は日本式で、アメリカやESAでも作業風景に変わりはない。だいたいロケットってのは電車でガタゴト運んで大丈夫なもんなのか。さらに雨ざらしだしな、運搬中のソユーズ。
 また、人工衛星については手術室のようなクリーンルームで組み上げられ、フェアリング(ロケット先端のカバー。中に人工衛星が入っている)で包むまでクリーンルームの中というのが一般的だ。
 さすがにロシアもこの部分はクリーンルームなのだが、私服の作業員がエアカーテンを抜けて入ってきてはそのまま出て行く。
 クリーンかなぁ、それ。

「ある顧客からの注文を受けているが、クリーンルームの基準をあと二桁上げろと言われて準備が遅れている。我々の経験から言うとクリーンルームは必要ないのだが…」(ロシア宇宙広報)

「顧客とは日本か」(記者)

「ミ○ビシだ」(ロシア宇宙広報)

 ついにクリーンルームなんていらんとまで言い切った。
 もちろん、実績から言えば、全てはロシアが正しいのだ。列車でロケットを雨ざらしに運ぼうが、土足で作業しようが、クリーンじゃないクリーンルームで仕事してようが、彼らは世界最高の液酸-ケロシン系液体ロケットエンジンを持ち、連綿とロケットの打ち上げを成功させてきている。
 この骨太の宇宙開発がロシアをして宇宙大国たらしめている(まぁ、ソユーズがめっちゃ頑丈に作ってあるのはこういう運用をしているからだろう。鉄板と鋼のリベットを使ってるロケットなんてほかに知らん)
 行き詰まり感を見せるNASAに代わってESAの延びが著しい世界の宇宙開発だが、ロシアの火もまだまだ消えてはいない。

 日本の宇宙開発もがんばれ。超がんばれ。

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コメント

 お国柄と言うのかなんと言うのか。

 それでも地方の特色が出てくる開発がいくつか出てくれば、一方が行き詰ったときに他方の技術が壁を破る手段になるのならそれはあってよかったという具合で。

 ロシアに取っちゃロケットは精密機械じゃなくて、車の延長なんでしょうかねw

いつも思いますが…

いったい何読んでこういう事知りますか…。

あれですよ、参考文献なんぞを最後にちょろっと書いていただけると、雪だるまがウハウハ言いつつ注文してしまう場所がない本に埋もれたりするんですが。

れすりますのだ

> BBさん

あってよかった、がICBMは切ないw
ロシアはいいもの作る国ですよ。伝統的に。管理がダメですけどw


> 雪だるまさん

宇宙、特にロケットものはジャンルとして狭いので、凝りだすとすぐに知識は集まるかもです。

以下参考文献。敬称略。
宇宙へのパスポート1~3(笹本祐一)
轟きは夢をのせて(的川泰宣)
恐るべき旅路(松浦晋也)

宇宙作家クラブのメンバーやJAXA関係者の書籍ばかりですね。

宇宙作家クラブの中でも笹本さんと松浦さんは骨太の取材を行っています。
松浦さんのブログは日本最大手(というか世界からもアクセスがある)の日本宇宙開発に密着したブログなので面白いです。
あと的川先生はネット上にもたくさんインタビューがあります。日本宇宙教育の父と呼ばれている方なので、興味を持ったなら是非是非。

長くなっちまった。

こういう雑学話は大好きですよ!

ソユーズは極寒の凍結道路でなく鉄路で発射場へ完成品で運びます。トーポリM核ミサイルも鉄路で運びそのまま発射します.気候、風土が5トンもある重い核弾頭をアメリカに打ち込むためアトラスより早く開発するためV-2ロケットエンジンを20個同時点火する強力なクラスター方式を開発しました。

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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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