ダイスの言うとおり

ダイスにはロマンがあるよな

今年は少しだけ「あれから」の話が続きましたようです

 毎年恒例のアレ。
 続きましたようです。
 今回はちょっと難産でした。

 対象者以外は見ることかなわぬゆえあしからず。
 見てもいいけどワケ分からないよ。


「よう、おはようさん。ひどい顔だなエンぷー」

『彼女が寝かせてくれませんでしたからね… こういう台詞はもっと別のシチュエーションで使いたい! あと寝不足でテンション上がってきた!』

「いやいや美女と一晩いっしょで羨ましい限り。さて、アラキスが段取り付けてくれたはずだからソレイユ司祭ンとこ行こうか」

『まぁ、いいですけど… 自分の目的のためには人の古傷も容赦なく抉るその強い意志はすごいですね!』

「過去に囚われて前に進めなくなった若人を導くのも年長者のつとめってやつなんだよ、きっとな」





「どもーおはようさん。ソレイユ司祭もリゥもお変わりなく」

「おととい会ったばかりじゃない」

「人との出会いは一期一会ってやつなのさ。さて、アラキスから話は行っていると思うが…」

「――はい… クリスタルパレスの真実について聞かせていただける、と…」

「……」

「そこで『おれ聞いてないよ』みたいな顔されるとこっちが不安になるわよ、ゼロ?」

「いやいやいや、まぁ、うん。そうだな。そうなんだクリスタルパレスの真実、な。うん…
 ごほん。
 クリスタルパレスについて詳しいのはここにいるエンぷーだが、まずは俺から話そう」

「その前に――」

「なんだ、ソレイユ司祭」

「わたくしたちは、クリスタルパレスそのものには大して知っていることはございません。ただ…」

「祭器ウォーターコール、か?」

「―― なぜ、それを」

「この地の気候、井戸の稼働日、水利、バク麦畑の作付と収穫回数… 最初は水の確保に苦労したはずだ…… いや、まとまった降水が無ければバク麦初年度の収穫は無かったはずだ」

「…」

「クリスタルパレスを偶然から発見したとしたら、あそこにある祭器ウォーターコールも発見された可能性が高い。そして――」

「…」

「ああ、まぁ、この先は本当にただの憶測なんだが、祭器を動かしてみようとした、そして実際にある程度の稼働はした、というところか?」

「…… ソレイユ」

「大丈夫。リゥさん、わたくしは大丈夫――」

「そんなに辛そうにされると話を続け辛いが… 大丈夫か?」

「はい、申し訳ありません。大丈夫です。お察しの通り、わたくしたちはクリスタルパレスで祭器を発見しました。そこで古語の覚書を発見したのです」

「覚書… か」

「おそらくは、警告の文章だったのでしょう。

この不毛の地に水を導きたくば、唱えよ我が名を
人の子が命を導くには命を以ってせん。その命尽きるときまで地には恵み満ちん
しかし命は神の御業
神に近き身であればその誉れ長く続くことであろう

というのが全文です。
しかし、わたくしたちはこの第二の文の解読を誤りました」

『ふむふむ。師匠はクリスタルパレスは命生み出す地だと仰っておられた!
 この水不毛の地に設置した天候操作による降水装置。それがクリスタルパレスに置かれたウォーターコールの正体です!』

「起動条件がいささか物騒に聞こえるんだが… その二行目を読み落としたとなると…」

「――はい。その時同行していた友人は…」

「それは…… ご愁傷さまだった」

「あ、いえ、その、すぐに祭器の稼働はおさまったので、その友人も一時的に倒れましたが、なんとか事なきを」

「お、それはよかった」

『そうですか… その時は試動ボタンを押したんですね』

「ん? そうすると何がいけないんだ? 無事だったんだよな? で、雨も降って麦も育てられたんだろう」

「それは…」

「エンぷー、ウォーターコールってのは先の覚書から察するに、人の命、つまり生命の精霊力を水の精霊力に変換するものってことでいいな?」

『そうです! 具体的に言うと、きちんと稼働させた場合、祭器と祭器に捧げられた人は魔法的に繋がった状態になります!
 その人は祭器に縛られ、一定の距離から離れられなくなる… まぁ祭器が降らせる雨の範囲から出られなくなると思えばいいですね!
 寿命が尽きるまで祭器からは解放されないませんが、まぁその寿命も祭器に消費されていくから短命になるでしょうね!』

「しかし、話を聞くと稼働まではさせていない」

『始動ボタンを押したのなら、祭器に寿命をわずかに捧げ、祭器も一瞬の稼働に留まります! おそらく数年の寿命と引き換えに数か月の降雨といったところですね!』

「そうか、わずかに寿命は削れた、ということか…… 良い悪いの話じゃないとは思うが、それがソレイユ司祭の言っていた『罪』というやつかな?」

「―― いいえ」

「む――」

「そう、ではないのです… 確かに、そのとき祭器の稼働に巻き込まれたソナテシアには申し訳ないことをしたと思います。
 でもわたくしたちも冒険者。そういったリスクは常にあります」

「ふむ… では、いったい何が」

「わたくしはその時、考えてしまったのです――」

『この祭器は戦略兵器だ、てことでしょう?』

「――」

「―― なるほどな」

「神殿領などと祭り上げられてわたくしもどこか踏み外しかけていたのかもしれません。
 この祭器を使えば水を… この地に何より大切な資源を握ることができます。
 端的に言えば… この祭器は力、です」

「しかし、人の命を糧にするが… いや。ソレイユ司祭、お前さん、自分で使うつもりで」

「―― 使うところまで考えていたわけではありません、が、使うとなればそういうことになったでしょう。
 この地に生きる人々を、街から見捨てられた廃屋街の人たちを救いたいと… その思いに変わりはありませんが…」

「焦り過ぎ、と見えるがな」

「わたくしたちはあなた方ほど長く生きるわけではないのです。
 そして、廃屋街では毎年多くの人が亡くなっていくのです。
 さらに、ガレリアをはじめこの地からわたくしたちを排除したいと考える勢力も多い。
 だから、でしょうか… わたくしは考えてしまった。
 人の命に軽重を考えてしまった。人命を駆け引きのチップとして考えてしまった」

「それが、お前さんの罪、か―― それで、今はどう考えているんだ?」

「分からないのです」

「分からん、とは?」

「祭器を使うべきでないと、そう考えるわたくしと、綺麗ごとを言っているうちに事態は悪化してしまうと、そう考えるわたくしがいる。
 わたくしは、わたくしはあの日から一歩も前に進めなくなってしまった。
 わたくしの罪に足を取られて、わたくしはあの日からずっと足踏みをしているのです。
 ですから―― ですから」

「ソレイユ…」

「ありがとう、リゥさん。大丈夫。
 ―― ですから、知りたいのです。あの祭器の本来の使い方と目的を。
 わたくしの不埒な妄念を打払っていただきたいのです」

「(単なる思考実験で生真面目すぎだろ… エンぷー、空気読んで答えてやってほしいんだが…)」

『(任せてくださいよ!)あの祭器ウォーターコールは我が師の研究テーマである完成された都市を維持するための水源となるべく模索して生み出されたものです!』

「つまり平和利用が目的だということだな」

『そう! なんたって奴隷のいのt』

「おっと蚊が」

『ぶげら!』

「(寝不足ハイテンションすぎだろ… さて、思い詰めちまってる人間にどう言葉を届かせるか… なんと言ってやればいいかな?)」



 ゼロ は ユゥリィ から なにか いってやってほしい と めくばせ している
 コマンド??

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コメント

場が和むよエンぷー だがそれはいけない<奴隷の(ry

ユゥリィ:「 わからないから怖いんだよね?だったら、やっぱり知ることは大事だと思うな。 一番もったいないのは、足踏みをしていることかなってソレイユも思っているんだよね、」

「 だいじょうぶだよ、一人じゃないでしょう? 」
貴女と一緒に居たいと考え、力を貸したいと考える人がいることを、思い出して欲しい。
きっと、皆で考えればいいアイディアが出るはずだから。封じるにしてもどうするにしてもね。
貴女はもっと頼って良いんだよって。

つたわるといいなあ。

ええこや…。

わたしも長考しました…wおつかれさまです!
ゆるゆる続き、楽しみにしてます!

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白銀

Author:白銀
TRPGと付き合ってはや十数年。
まさか結婚相手までTRPG者とは、TRPGで遊び始めた頃の白銀少年は知る由も無かった。

ルールブックの範疇で好き勝手に遊ぶので、ご一緒の際はよろしくどうぞ。

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